日本のバカ企業は囚人のジレンマに陥る。まともな企業は体力が無い。

どうも、Romancing Sa・Ga ミンストレルソング の「決戦!サルーイン」はホントにいいなと思ってループで聴いているケイタソです。イトケンはすごい。多彩な上にレベルが高い(と個人的に思っている)。今時ロマサガって感じですけど、厨房御用達ニコニコ動画の音楽系動画でも上位にロマサガ関連が入ってくるんですよ。


日本の家電メーカーが出す商品はなぜ”もっさい”のか - キャズムを超えろ!
こんなブログをみて、ちょうどそれよりも前に僕が送ったメールがあったので、紹介します。

会社の上司から「グーグルに依存し、アマゾンを真似るバカ企業 (幻冬舎新書) (新書)」に関して情報提供があったので、それに対して僕がコメントを返したという次第です。

お疲れ様です。ケイタソです。

日本的で保守的なトップダウン式経営の下では、こういうことになるのは必然であると思います。
かといって、イノベーションボトムアップで起こそうとしても、権限,リソース,評価制度,情報収集能力,既存システム,他部門等のしがらみがあり、結果としてトップダウン方式に従うのが最も合理的であると判断せざるを得ない状況かと思われます。
(その中でうちのチームはわりと良くやっている方だと思いますが、なかなか数値的な結果が出せないのが歯痒いです。)

もちろん、日本人と欧米人では持ち味が違い、日本には日本のやり方や良さがありますので、日本人全員が欧米人のようなリスクテイカーになる必要は無いと思いますが、
リスクを取らないのなら泥船の上で皆仲良く慎ましくしているべきだと個人的には考えています。

ちょっと書籍の内容とは話がそれましたが、夏野氏の言う「バカ企業」は、GoogleAmazonの本質を見抜いていないのだと思います。
見抜いている賢い企業があったとしても、リスクテイカーにはなれないので、Amazonは真似ないにしてもGoogleには依存します。
それが一層欧米の企業を増長し、依存状態を脱するリスクも高まり、依存状態から抜けられない。
囚人のジレンマです。

私はそう考えていますが、この書籍もそんな内容なのではないかなと思います。

思うに、結局、成功する人や企業の共通点は、
(1) 成功者の真似事には走らない。
(2) ユニークなゴールを設定している。
(3) あくまで科学的に(理論的かつ論理的に)アプローチする。
(4) 戦略を仮説通りに進めるには何が一番効率的で効果的かを考え、機械のごとく冷徹に実行する。
ということに尽きると思います。
そうなると、まともな日本企業(夏野氏いわく「バカ企業」)が成功するわけがありません。
かといって、まともでない企業には体力がありません。
日本って難しい国ですね。。。


考えの方向性としては大きくは間違っていないと思いますけどね。


じゃあどうすればいいんだよ、という話になると思いますが、社員に十分な能力があると仮定し、キャリアと年齢に正の相関関係が観測される通常の日本的な組織を仮定するなら、こういうことでしょうか。

  1. 経営者は細部まで見て手を動かす余裕なんて無いんだから、新しいことはボトムアップでやれ。
  2. 中間管理職は経営者の何気ない興味にいちいちFollowしようとするな。現場の人間の言葉をうまくまとめて経営者に報告し、論理的に納得させ、予算と人員を獲得せよ。
  3. 平社員はちゃんと仕事をして、報告して、意見やアイデアを漏れなく管理職に伝えろ。特に正社員なら正社員にしか出来ない仕事をしろ。


結局、中間管理職がどう振る舞うかに社運がかかっていると言っても過言ではないのではないでしょうか。